
施設によっては、機能訓練指導員の入社時研修やオリエンテーションがなく、
入社後すぐに現場に放り出される・・・なんてこともあります。
機能訓練指導員という特殊な役割柄、特にこのようなことが多い印象にあります。
機能訓練指導員として働き始める方は、今まで接骨院や病院などで働いていた方がほとんでしょうから、
介護施設に転職したら間も無く右も左も分からない。という状態となることでしょう。
そんな無駄な時間を過ごさないために、今回は機能訓練指導員として働き始めたら最初にやるべきことを紹介していきます。
① 全体の流れを把握する
1日~1週間の流れ(スケジュール)を把握する
- 利用者のスケジュール(入浴やレク参加など)
- 介護職員のスケジュール(日勤、早番、遅番など)
1ヶ月の流れ(スケジュール)を把握する
- サービス担当者会議のスケジュール
- 委員会のスケジュール
- 行事のスケジュール

まず最初に、利用者・職員・施設の流れを把握しましょう。
これらを知ることで、無駄なく動くことがでて、施設に早く慣れることができます。
入社早々「利用者様の名前と顔を覚えよう!!」
なんてこと考えている人多いのではないでしょうか。
利用者の名前と顔を覚えることからスタートするとたちまち、
「なんでこんなことやってるんだろう」
「この仕事向いてないかも」
という自己嫌悪に陥りやすくなります。
利用者様の顔と名前は、徐々に覚えていくスタイルで問題ないでしょう。
まずは施設の流れを把握して、
機能訓練指導員として介入するタイミングや事務作業を行うタイミン
グなどをシミュレーションし、自身のスケジューリングを立てましょう。
② 職員とのコミュニケーション

次に、職員とのコミュニケーションを積極的にとりましょう。
コミュニケーションといっても、雑談やプライベートなことではなく
- 利用者の日常生活の様子を聞く
- 利用者個々の介助の注意点を聞く
などでしょうか。
介護施設では他職種協働が基本です。
利用者様に質の良いサービスを提供するためにも、職員間での情報共有を円滑に行う必要があります。
そのため、職員との信頼関係は早い段階から構築した方が良いと考えます。
③ 利用者とのコミュニケーション
ここでようやく、利用者様とコミュニケーションをとっていきます。
利用者様の情報も得たし、介助の注意点も把握した。
「じゃあ早速訓練してこよう!!」
と言いたいところですが、
訓練に介入する前に、必ず利用者様と雑談を通じてコミュニケーションをとりましょう。
なぜ雑談をする必要があるのか。
もしあなたが、いつも通り普通に生活していて、知らない人がいきなり部屋に入ってきて体を触ってきたらどう思うでしょうか。
間違いなく不快に感じることでしょう。
そうならないために、まずは利用者様との雑談を通して、
自分がどういう人なのか、
どのように関わる人なのか、
ということを知ってもらい、信頼関係を構築していく必要があります。
これができないと、いつまでたっても訓練に介入できずに拒否される。
なんてことになりかねません。
まとめ
① 全体の流れを把握する
日~1週間のスケジュール、1ヶ月のスケジュールを把握して流れをつかみましょう。
② 職員とのコミュニケーションをとる
職員との信頼関係を構築し、職員間の情報共有を徹底しましょう。
③ 利用者とコミュニケーションをとる
円滑に訓練に介入するためにも、利用者様との雑談を大切にしましょう。
これらやるべきことは、おおよそ1〜3日以内に実施することをお勧めします。
そうすることによって
利用者様への訓練や評価、生活リハビリの提案などをスムーズに行うことができます。
さいごに
要介護高齢者の増加に伴い、介護施設も増加しているため、
機能訓練指導員の需要も高まってきています。
しかし、機能訓練指導員という仕事は標準化されておらず、どのように対応したらいか分からないと悩んでいる事業所も多いようです。
介護施設にとって機能訓練指導員を雇用できれば、加算を取得できて事業所の売上が上がり、利用者の自立支援を向上させ、健康寿命を伸ばすこともできます。
現在の介護業界にとって、とても重要な存在となっている機能訓練指導員は、現場でもっと活躍できると考えています。
さらなる資質向上を目指し、みなさんでこの仕事を盛り上げていきましょう!
